地震対策は当然だが、不安もある

金曜日 , 23, 9月 2016 地震対策は当然だが、不安もある はコメントを受け付けていません。

資産価値を維持した家、つまり「お金になる家」を確保するには、購入しようとするマ
ンションがどんな地震対策を講じているか、その性能を知って選ぶ必要がある。いま、
もっともポピュラーな地震対策は耐震構造である。
耐震構造などは、壁とか梁など建物の骨組みを丈夫にして、地震の揺れに耐えるもので、
建物の耐震強度を知るには、住宅品質確保促進法(品確法、二OOO年施行)の等級を見
ればいい。等級には一1三の三段階があり、一は建築基準法の新耐震基準(一九八一年改
正)に合わせている。
等級一はいちばん下のランクで、震度五で損傷しない程度である。等級二は等級一の
一・二五倍の耐震強度。等級三は等級一の一・五倍で、こちらは震度六強に耐えるとされ
ている。つまり、いまの耐震構造では、震度六強程度までしか耐えられない。
東日本大震災を経験したいまとなっては、これで「最新の耐震構造です」といわれでも
安心にはほど遠い。そこで近年では、制震、免震という新しい技術が用いられるようになっている。
制震というのは、建物内部に制震装置(ゴムのダンパーなど)を設置して、揺れのエ、ネ
ルギlを吸収するもので、耐震と組み合わせることが多い。
免震は、地盤と建物の聞に免震装置を入れて建物に伝わる揺れを軽減させるもの。東日
本大震災でも、宮城県内の制震、免震マンションの被害は、耐震構造のものより少なかっ
たといわれている。
技術は長足の進歩を遂げているが、制震、免震の採用はまだ進んでいるとはいえない。
法的には建築基準法の耐震基準をクリアすれば、地震保険の契約で優遇されるとか、フ
ラットお(ロlン融資)の手続きが簡素化される。
このことは耐震性というものが、これか5予測される大地震には対応でき芯いことを暗
に物語っている。これだけ地震への関心が高まっているのに、等級一はあっても、二や三
のマンションが少ないのはなぜなのか。
品確法の性能表示制度が任意であるためだ。試みに、東京・駒沢に建設中の一一階建て
マンション(総戸数三O戸)、同・神宮前の地上二O階(総戸数二二O戸)のチラシを見
てみたが、耐震構造については何も書いていない。制震でも免震でもないのだ。いまの建築基準法の耐震基準をクリアしても、震度五に損傷砿しで対応できるだけで、
それ以上の震度には対応しきれ恕い。強い地震が懸念される首都圏の建物がこれでいいの
か疑問が残るのは私だけではあるまい。
免震、制震構造にするのに、どのくらいのコストがかかるのか。建築コンサルタントの
田村誠邦氏によれば、「最大でも構造費の一O%くらい」という。構造費が建設費全体に
占める比率は大雑把な計算で、一・五1二%程度。たいしたコスト高ではない。
しかも免震にすれば、構造部材の節約ができるので、結果的にはコスト高にはほとんど
ならないという専門家もいる。だとすれば、建設業界はもっと真剣に免震、制震に取り組
むべきではないのか。
タワlマンションは、さすがに免震、制震構造が採用されているが、タワlマンション
には「長周期地震動」(通常より長い二j二十秒周期で揺れる振動)と新しい揺れの問題
が浮上している。いまのマンションは、地震対策では決して安心できるものではない。残
るは自己防衛策の充実しかない。家 査定するならお任せください。

「セキュリティlは万全です」は信じるな

金曜日 , 23, 9月 2016 「セキュリティlは万全です」は信じるな はコメントを受け付けていません。

「うちは厳重なオlトロックですから、セキュリティl対策は万全です」
そういわれると「それなら安心だな」と思うかもしれない。
いまはどんな小規模マンションでも、オートロックにしているところがほとんどだ。だ
が、ォlトロックなど子供だましのようなもの。ないよりはあったほ、つがいい程度と心得
ておいたほうがいい。
たとえば、こういう例がある。中堅マンション会社が建てた一一階建てワンルlムマン
ションはオlトロックで、表玄関からは容易に入れない。
一歩裏へ回って駐輪場のところへ行けば、誰にも見とがめられることなく、裏口
から中に入っていける。尻抜けもいいところの構造なのだ。
S-A宮、
宇ム,刀
こういうマンションも「オlトロックです」というのだから、簡単に信用してはいけな
ぃ。オlトロックにもいろいろな方式があり、たしかにガlドは固くなってきているが、
どんなに進歩しても、自分が中に入っていける限りは、他人も入れると思うべきなのだ。自分は知らなくても、
自分で守るというのは、自宅の玄関ドアのカギをダブルロックにするとか、対策はいろ
いろあるが、いちばんの対策は自分の意識を高めて、危機対応へのノウハウを身につける
こと。中古マンションを買った場合、「盗聴器の有無」が、一度は念頭に上らないようで
は困る。時節柄、どこのマンションでもセキュリティl対応は施している。だが、どんな
にしっかりやっていても、必要最小限と理解しておいたほうがいい。いま、もっとも安心
できるのは有人監視をしているところだろう。つまり、いつも在住の管理人がいるマンシヨンである。私が仕事場にしているマンションは夫婦二人での住み込み管理人がいるの
で安心できる。その代わり管理費は安くない。
近頃はネット通販が盛んなこともあって、宅配便を受け取ることが多い。若い女性はど
んな訪問客でも、やたらに気安くドアを開けないことだ。また、郵便受けというのは、プ
ライベート情報を提供してしまう箱であるという認識もしっかり持っていたい。
規模の大小にかかわらず、マンションのセキュリティlは管理次第である。管理を担当
する組織(管理組合と管理会社)のセキュリティ1に対する考え方が、マンション全体に
反映される。同じシステムでも、その差で大きな違いが出てくる。
したがって、マンションを購入するときは、管理体制がどうなっているかを詳しく
チェックする必要がある。同時に、それがどんなに充実していても、気を緩めてはいけな
い。機械システムは機能不全に陥れば、ないも同然だからである。
停電になったら、火事になったら、地震が来たら、建物内に不審者がいたら||常日頃
から頭の中でシミュレーションして、素早く対応できるようにしておく。なくては困るの
がセキュリティーだが、あっても信用してはいけないのもセキュリティーなのである。

豪華 な共 用 施 設 惑 わ され るな

金曜日 , 23, 9月 2016 豪華 な共 用 施 設 惑 わ され るな はコメントを受け付けていません。

タワIマンションや大規模マンションでは、共用施設が充実している。いまはそれが一
けん
つの売り物になって、都内のあちこちに建設中のタワlマンションは、折を競うように共
用施設の宣伝合戦をしている。
それによって差別化を図っているつもりなのだろうが、冷静に考えてみれば、共用施設
というのは、どれだけ役に立っているのかわからないところがある。水路も噴水も公園も
あってけつこうだが、そのために必要な駐車場スペースが削られているとしたら、入居者
にとっては本末転倒だろう。
本当に必要な共用施設とは何か。私の好みをいえば、エントランススペースにはある程
度こだわりたい。そのマンションの品格、センス、風格などをあらわすシンボルスペース
でもあるからだ。
フロントのサービス体制も含めて、物件価値の重要な部分に当たる。購入するときは、
ま守工ントランススペースをしっかり見てみることだ。エントランスの良し悪しの印象で、マンションのグレードが決まるといってもいいくらいだ。
次に駐車スペースがある。駐車場はどうなっているか。どんなシステムで、どれだけの
収容能力があるのか、屋根っきかどうか、バイクや自転車はどうなる、など管理システム
がどうなっているかも含めて、見ておく必要がある。
第三にゴミ処理システムだ。どこに捨てるのか、いつでも捨てられるのか、事前に確か
めておく重要項目の一つだ。それからエレベーターやオIトロックなどのセキュリティー
関係。これらをしっかり見て満足できるものであれば、他の共用施設はそんなに気にしな
くていい。
いまは、ゃれ室内プlルがある、フィットネススタジオがある、パーティールームがあ
る、ゲストルlムがある、カラオケルlム、キツズルlム、スカイラウンジ||個人の好
みもあるから何ともいえないが、私にはこれらのすべてがなくてもよいような気がする。
参考までに、豊洲新街区に建設されたタワ1マンション「スカイズタワl&ガlデ
ン」(総戸数一一一O戸の共用部分をパンフレットで見てみよう。

プールやジムなどを設けたフィットネス&スパ

-一階に住民専用のコンビニエンスストア
・三百六十五日暮らしを見守る二十四時間有人監視
・屋外でもインターネットにつながるW・IF–環境
「物件を見る目」を研ぎ澄ます20カ条
-二十四時間ゴミ出し可能な各階ゴミ置き場
・地上の景観への配慮から計画された地下駐車場
・居住フロアにトランクルlムを設置(無料)
規模が大きいわりに、共用部分は簡素にまとまっている。
いたれりつくせりの共用施設をつくるには理由がある。
ンから一歩外に出ると、何もないようなところに建てられることが多いからだ。周辺に類
似のものがない不便さを考慮した結果でもある。
タワlマンションが、マン、ンヨ
ベイエリアなどは、とくにそうだ。同じ大規模ピルであっても、オフィス街と違って、
意外に不便なのである。周辺環境がどうなっているかで、共用施設の持つ価値は大きく
違ってくる。そのあたりのことも考えて判定したらいい。

付加価値設備なんかに目をくれるな

金曜日 , 23, 9月 2016 付加価値設備なんかに目をくれるな はコメントを受け付けていません。

最近のマンションでは、付加価値設備を売り物にしているところがよくある。
床暖房、食器洗持機、ミストサウナ、生ゴミディスポlザl、スロップシンク、電子コ
ンペック、浴室乾燥機、暖房便座、二十四時間空調システム、電動シャッター雨戸:::ほ
んの一例にすぎないが、数え上げたらきりがないほどだ。
たしかに、あれば便利で快適で、安全を保証してくれるのかもしれないが、なくても困
らないもの、あっても意味がないものもある。わりと人気なのがミストサウナだが、メン
テナンスが大変だとイヤがる人もいる。
だいたいこういう類のものは、個人が自己選択すればいいのであって、住宅会社のやる
べきことではない。「そんなことにお金をかけるなら、その分もっと安くしてくれ」とい
うのが顧客側の本音だろう。
床暖房などは、使い方によって燃料費がずいぶんかかる。インターネットの接続設備が
ひと頃売り物になったことがあるが、利用しない人たちには、まったく無用の長物だった。スロップシンクというのは、ベランダに設置した水回り設備のことだ。手狭なマンショ
ンでは洗濯機をベランダに置くこともあるため蛇口がついているが、そこに小さなシンク
をつけて「ここで運動靴や掃除用具を洗えます。草花の水やりにとても便利です」という
が、邪魔に思う人もいるだろう。
よくある食洗機というのも、私にはムダな気がする。少人数家族の現在、場所をとるだ
け、ありがた迷惑な存在ではないか。構造上、いったいあの装置のどこに独創性、必然性、
利便性があるのか。あんなものを使うよりも、さっさと手で洗ったほうがはるかに早い。
乾燥機もそうだ。乾燥機は熱を出すから、狭い空間に置くとなると中途半端な機能にな
らざるを得ない。家庭用の乾燥機がまさにそれで、乾きが遅く、実際にはあまり役に立た
ず、場所ふさぎにしかならない。
近頃の住宅の付加価値設備というのは、実際の生活に役立たないものが多すぎる。ある
とかえって邪魔になる。マンションを購入するときは、なるべくそういうものに惑わされ
ないことだ。
唯一、あってもいいのはセキュリティl閑様だろう。ォlトロックもさまざまな方法が
あるから、できるだけ最新の設備を入れてくれるなら、それに越したことはない。ただし、いくらオlトロックでも、現実は入居者が出入りするときに外部の人間も入ってこられる
ので、必ずしも役に立つとはいえないと認識すべきだ。また、防犯カメラは住人監視にも
使われるから、これも一長一短かもしれない。
付加価値設備で合理的だと思うのは、特殊な必要性がある場合だ。たとえば、有名な音
楽学校の近くにあるマンションは、凝った防音仕様になっている。各戸にピアノを置くこ
とを想定しているからである。
また、ペットのために役立つ仕様が満載されたマンションもある。ベット好きの人は、
そういう付加価値はうれしいだろう。あるいは家具付きというのも、独身者にとってはあ
りがたいかもしれない。
だが、こういう例はあくまで特殊なもので、一般的な住宅に「あれもあります」「これ
は便利でしょ」というのは、差別化と価格アップの材料でしかない。マイホーム購入者は
そんなものに目を奪われず、もっと基本的なことに目を向けてほしい。

「眺望」にこだわると高くつく

金曜日 , 23, 9月 2016 「眺望」にこだわると高くつく はコメントを受け付けていません。

おもしろいアンケート調査がある。
マイホームを購入する場合、「どこにこだわるか」を調査したものだ。
それによると、シングル男性は「眺望」「外観」「エントランス」にこだわり、シングル
女性は「地震対応」「床暖房」「セキュリティl」にこだわる。ちなみにシニア世代は「地
震対応」「挑望」「セキュリティl」だった。
どうも男性は「眺望」に強いこだわりを持っているようだ。これは何となくわかる気が
101
する。
女性をデ1トに誘う場合、「夜景でも見ながら」というのはキャッチフレーズの一つだ。
そういう経験則から、男は桃望というものに特別の価値を見出しているようなのだ。もと
もと男はロマンチックなところがあり、空とか海とか森とかを跳めるのが好きだ。
しかし、私はマイホームからの眺望というものについて、そんなにこだわる必要はない
と思っている。眺望などというものは、旅行へ行ったときとか、ホテルで夜景を眺めるとか、非日常空間で見るから魅力的なので、自宅で毎日眺めて楽しむものではない。
その区別がつかないで、「ことか5の眺めは最高ですよ」と業者か5いわれると、コロ
リとまいってしまう男性が少怠く砿い。マイホーム購入にあたっては、もっともっと実生
活そのものに目を向けるべきだろう。
男性がこうだから、業者も眺めを強調し、高層階ほど値段を高くする。「超高層マン
ションのいちばんの魅力は何といっても眺望です」。こんなキャッチフレーズがあるが、
私にいわせれば資産価値としては無価値に等しい。
だが業者にとっては、こんなおいしい話はない。自分たちは何の努力をしないでも、空
や海や緑の森や夜景が、価格の釣り上げを可能にしてくれるからだ。一方、裏に緑が多い
公園でもあると、「借景が素晴らしいんです」。買うほうは、こんな口車に簡単に乗せられ
てしまう。したがって公園のそばに建てられたマンションは割高になる。
だが世の中は甘くないから、そうやって最上の眺望を手に入れても、物件価値にはほと
んど寄与しない。観光地ならまだしも、都会、それも首都圏に住んで、いまの眺望がこれ
から先も変わらないと思うのはノンキすぎないか。
東京都二三区内には「富士見坂」が二十四カ所以上あるというが、いま富士山が見えるのはなんとわずか一カ所だけだそうだ。そこも見えなくなるのは時間の問題。都会に住ん
でいて、挑望などはもう求めないほうがいいと思う。
超高層マンションでは、眺めの悪い一階から五階くらいまでは価格が割安に設定され、
三O階を超えると急カlプを描いて価格は高くなる。「東京カンテイ」のデlタによれば、
建物の階数と坪単価の関係(二O階以上)は、一から一O階を一とすると、四O階以上は
約二・五倍である。ちなみに超高層とは建物が六0メートル、階数にして地上二O階を超
えるものをいう。
眺望に価値を見出す人には、納得のいく価格なのかもしれないが、このプレミアム部分
は買った瞬間に怠く拡ってしまうことを知っておいたほうがいい。自分が実際に住んで、
眺めを楽しむぶんにはいいが、もしも売りに出したとき、それも値段に加味されると思っ
たら大間違いだ。
ここから超高層マンションを有利に買う一つのノウハウが浮かぶ。買うなら割安の一O
階以下が狙い目ということ。価格維持能力は、むしろこちらが上ではないか。

買ってから後悔しても遅い③住戸のチェック

金曜日 , 23, 9月 2016 買ってから後悔しても遅い③住戸のチェック はコメントを受け付けていません。

洋服を買うときに着てみないとわからないように、マイホームを買うときも外観ばかり
ではなく、居住性を具体的にチェックする必要がある。価格的に納得ができ、外観も気に
入ると、それで決めてしまう人が少なくないが、いちばん大切なのは住戸の居住性である。
マンションの場合、いちばん大切なのは天井の高さではないか。部屋に入ったとき、圧
迫感のある天井は絶対に避けること。よく一階の部分が地面より下がっているマンション
があるが、これも高さで戸数をとるために建てられたマンションなどだから避けたほうが
無難だ。
テレビでは、欠陥住宅の特集をよく放映する。築一年も経たないのに、結露ができると
か、壁がひび割れる、床にボlルを置くと自然に転がっていく:::。まさに絵に描いたよ
うな欠陥住宅だが、そこまでいかなくても、住んではじめてわかる欠陥は数え切れない。
だが、住み始めてしまってからでは後の祭り。素人判断でいいから遠慮なくチェックし
て、不審に思ったらどんどん質問し、良好かどうか確認する必要がある。そういう態度を示さないと、甘く見られて、結果的に欠陥品や低レベル仕様のマンショ
ンを買わされることになる。以下に住戸部分のチェックポイントを簡単に挙げておくので
参考にしていただきたい(中古マンションを想定。新築も基本は同じ)。

①間取り(各部屋の広さと使い勝手)
②収納スペース(専有面積の七%以上が常識)
③フローリング(汚れ、査みなど)
④音の響き具合(壁のつくり、給排水音、外部騒音など)
⑤柱、壁紙の状態(汚れ、キズ、破れ、ヵピ)
⑥日照、通風、開放感(造りと周辺環境)
⑦室内はフラットか(段差と水平の確保)
⑧廊下は広いか(す法)
⑨キッチンは使いやすいか(広さと家事動線)
⑩換気扇の調子(よく排気するか)
⑪スイッチ、コンセントの状態(正常か確認)

⑫風目場(不具合がないか)
⑬給湯(浴室、キッチン、洗面室)
⑬給排水の調子(水の出と質)
⑮ドア、建具の具合(きしみ、歪み)
⑮サッシの建て付け(査み、汚れ、網戸)
⑫バルコニーの状態(広さ、排水口)
⑬エアコン、電話回線(増設可能か)
⑮給排水設備、各種配管、配線の老朽化度
@その他設備(不具合、老朽化度)

以上は住戸だが、あとは共用部分のチェックも必要だ。チェック項目は、①外壁の状態
はどうか、②廊下の状態はどうか、③階段の状態はどうか、④屋上の状態はどうかーーな
どである。本来は「問題なし」でなければいけないのだから、これらのチェックを通じて
管理体制の良否が自ずと明らかになるはずだ。

買ってから後悔しても遅い②隣人問題

金曜日 , 23, 9月 2016 買ってから後悔しても遅い②隣人問題 はコメントを受け付けていません。

たとえば、こんな例がある。
Bさんは、静かな環境の郊外にあるマンションを四OOO万円のロlンを組んで買った。
「物件を見る目」を研ぎ澄ます20カ条
物件価格は四五OO万円だった。だが、住み始めて一年、思わぬ誤算からそのマンション
を売り払って出て行く羽目になった。原因は、隣人問題である。そのマンションは防音が
不十分で、隣家の騒音がよく響く構造だった。上の階からは子供の走り回る音が聞こえて
きた。Bさんは、そのことが気に障ったわけではない。むしろ、逆だった。
「マンション暮らしは、隣近所の多少の迷惑を、お互いが認め合うべきだ」
これがBさんの考え方。だが、片方の隣人夫婦は違った。ひどく音に敏感で、すぐにク
レlムをつけてくる。おかげでBさんは、好きな音楽鑑賞をヘッドホンでしか楽しめなく
なってしまった。それだけではない。夜遅くの入浴はもちろん、深夜にトイレに行くこと
はばかすら樺られるようになった。まだ四十代のBさんは「こんな隣人のいるところで、何十年
も住めない」と思って、マンションを手放す決断をしたのである。こういう問題は、各自の気質や性格にも関係してくるから、一概に「こうだ」とはいえ
ないが、騒音だけでなく隣人問題というのは、快適に住めるかどうかの大きな要素になる。
この点で注意を払うべきは、管理組合のレベルである。マンションの自治は管理組合を
通じて、組合員が合議でルlルを決め、管理会社を通じて運営していくが、ここで問題に
なるのが管理組合のあり方だ。管理会社は管理組合の委託で動くから、組合がしっかりし
ていないと、いくら管理会社にかけ合っても、トラブルは解決しない。逆に管理組合が何
もいわなければ、管理会社は自分たちに都合のいい管理を始める。
マンションを購入する決意を固めたら、管理組合の規約をよく読んで、具体的な中身と
管理組合のレベルを、そこから推測するしかない。
隣人問題は、クジを引くようなところがある。事前に情報を集めるといっても、自ずと
限界があり、管理規約と入居者層を見て判断するしかない。また、所得に限界のある人が、
無理をして高額マンションを買うと、所得差でつらい目に遭う場合も出てくる。
そして、いま話題になっている東京・文京区のマンションの「シェアハウス化問題」。
住民の一人が、自宅を勝手にシェアハウスに改造してしまったわけだが、他の住民がいく
ら声を上げても、いまのところ「違法」といえる法的根拠がないらしい。一つの住戸に、五人も六人もの人聞が住み着くのは、住民にとってははた迷惑な話だが、違法でないとし
たら、今後も同じようなケ1スが増えるに違いない。
快適なマンション暮らしをするなら、管理体制を十分チェックすることを忘れてはいけ
ない。隣人問題は、管理体制次第なのである。
マンション購入は、基本的には大手の建設会社が建てて、大手の販売会社が販売し、そ
の関連の会社が管理をするのであれば、まず間違いはないといえるが、大手が下請けに、
それがまた下請けにということもありえる。絶対ではないのだ。
現に私が仕事場として使っている渋谷の松需のマンションは、何十年も以前に大成建設
が施工して、三菱地所が販売したものだ。すでに二O年以上も経っているマンションだが、

先頃、大規模修繕工事を行なったときに、六階バルコニーの表側の手摺りがぐらつき、約
三0センチ四方のコンクリートが欠落した。調べたところ、本来、入っているべき鉄筋が
かし
なく、暇痕であった。そのことは施工側も認めたものの、時効であるとして修理には応じ
なかった。もし、このコンクリート塊が表の大通りに落ち、通行人が怪我でもしたら大事
になっていたかもしれないというケlスだった。

買ってから後悔しても遅い①周辺環境

火曜日 , 13, 9月 2016 買ってから後悔しても遅い①周辺環境 はコメントを受け付けていません。

マンション購入の際には、物件周辺の環境にも最新の目配りが必要だ。静かで住みやす
い環境だったはずなのに、いざ住み始めたら、意外な騒音やその他の事柄で悩まされると
いうこともよくあるからだ。
たとえば、学校とか幼稚園、保育園。一見、問題はないようだが、実際に暮らしてみる
と、大勢集まった子供たちの声はかなりやかましい。電車に、集団で子供が乗り込んでき
たときのことを思い浮かべてもらえば、理解していただけるだろう。チャイムの音や校内
放送、放課後の部活動、運動会などの行事も静かな暮らしの環境を壊すものだ。救急病院
に出入りする救急車のサイレンもそうである。大きな病院の隣などは避けたほ、つがいい。
幹線道路沿いや電車の線路脇などは、はじめからうるさいとわかっているので、買って
から文句はいいにくいが、静かだと思われた環境の中に思わぬ伏兵が潜んでいたりする。
和太鼓の練習場近くに住んで困っていた友人を私は知っている。
迷惑施設というのは騒音ばかりではない。ほかには工場や倉庫、宅配便の集配所、ゴミ処理場なども、いざ暮らしてみると、思わぬ迷惑を被る場合がある。二十四時間営業のコ
ンビニは、近所に一軒あると便利だが、隣接していると配送車の出入りの音、夜中にたむ
ろする若者の声がけつこううるさかったりする。
迷惑施設が近所にあるかどうかは、その人のタイプによることだから、やはり自分で調
べるしかない。候補物件が決まった5、自5現地へ足を運んで、周辺環境を観察してみる
ことだ。その場合、朝、昼、暁と時聞を変えて観察すること。雨の降る日も、足を運ぶ必
要がある。都会だから、ある程度の迷惑は仕方がない。かといって郊外にも、思いもよら
ぬことがある。田んぼが点在する郊外に戸建てを買って引っ越した知人は、「静かでい
い」とご機嫌だったが、有機肥料の散布時期になると猛烈な悪臭が漂ってきて「飯もノド
を通らない」と嘆いていた。
公園が隣接していれば、基本的には静かな場所だが、夏場は若者が集まって花火をした
り、騒いだりして迷惑施設に変身する場合がある。もし、静寂を好むのであれば、神社仏
閣の近くは穴場である。敷地が広く、ふだんは騒がしくないからだ。
マンションの場合、「一階に飲食庖などのテナントが入っている物件は好ましくない」
と私がいうのは、テナントは入れ替わりがけつこう激しいからだ。そのときはよくても、ラーメン屋でも入つできたら、臭いと湯気による湿気に悩まされ、さらにゴキブリが増え
る可能性がある。快適な住まいが、一転して不快な住環境になってしまうことになる。こ
んなマンションのグレードは落ちる。
賃貸の場合は、イヤなら引っ越せばいいが、マイホームであれ投資用であれ、買ってし
まった限りは、おいそれと転居するわけにはいかない。物件価値も下落してしまう。物件
選定にあたっては、むしろプラス点よりもマイナス点を主体に見ていったほうがいい。
なぜなら、業者はマイナス要素を知っていても、十中八九いおうとはしないからだ。逆
に、ょいと思われる点は針小棒大に宣伝する。「コンビニがあるのは超便利ですよ」とは
いっても、筋のよくない若者連中のたまり場になっているとは決していわない。迷惑施設
に関しては、自分で確かめて判断するのが一番だ。
また、マンションの部屋が四階建ての最上階で眺めもよく、日当たりもいいからと買っ
たのはいいが、隣に広い敷地の戸建てがあるような場所は要注意。その広い土地を持って
いる戸建ての主が、敷地ごとマンション業者に売って、隣接した土地に新しく高いマン
ションが建たないとも限らない。隣にある広い敷地は、要注意なのだ。

第一印象をもっと大切にせよ

火曜日 , 13, 9月 2016 第一印象をもっと大切にせよ はコメントを受け付けていません。

二十五年間、不動産営業に携わってきた人の家選びに関する述懐をネットで読んだ。そ
の人は「家を選ぶなら第一印象を大切にしろ」といっていた。
私も同感だ。最初に外見を見た瞬間に「いいマンションだな」、あるいは「いい家だ」
など、ピンときたら、それを大切にしたい。もちろん、中に入ってからの印象も大切だが、
第一印象が「ドンピシャリ」な物件というのは、その人自身と「縁」がある。そういう物
件なら、あとで後悔するようなことはまずないからだ。
彼は、そんな例を二つ挙げていた。一つは自分が営業していたときのこと。当時はバブ
ルの始まりの頃で、分譲二戸建てに人気が出ていた。その日、現地で予定の十数戸を完売、
一人のお客からキャンセルの電話が入った。ホッとしていると、
「やれやれ、また新しいお客様を探さなければ」と思っていたところへ、ちょうどあちこ
ちの分議戸建てを見てきて、「気に入った物件がなかった」というお客が会場にあらわれ、
「お宅の戸建てが気に入った。まだ、ありますか」という。「そのお客様は物件をご覧になり、すっかり気に入っていただき、その場でお申し込みを
されました。数千万円のお買い物です。奥様と二人でお見えになっていたとはいえ、一生
のお買い物を半時間ほどでお決めになられたのです。それから二十年近くになりますが、
お幸せにお住まいいただいております」
もう一つは、当人自身のケlス。
「ちょうど、下の娘が中学受験の勉強中の頃でした。どこの学校に合格するかわかりませ
んので、どのエリアの物件を買えばいいのか、一年あまり前から情報を集め始めました。
集め始めてすぐの頃、とても気に入った物件が朝刊のチラシの中にあったのです」
だが、その広告には「先着順申し込み開始!」と書いであった。すぐ行動を起こさなけ
ればならないわけだが、娘さんの学校が決まらない段階で、その物件に飛びつくわけにも
いかず、そのままになった。
以後、さまざまな分譲地を当たったが、抽選に外れるなど、気に入った家が見つからな
い。そんなとき妻が、「もう一度だけ、あの物件が残っていないか問い合わせてみれば?」
というので、後生大事にとつであったチラシの先に電話したところ、まだ売れ残っている
ことがわかった、というのだ。チラシを見てから、一年近く経っている。「売れ残っているのだから、何か不都合なことがあるのではないかと、気をもみながら見
学したのですが、中に入ったとき、印象がとってもよかったのです」
もちろん、彼はプロの目であらゆる角度からチェックしたが、とくに問題になるような
欠陥は見当たらなかったという。また、眺望がいいなどの思いがけないプラス面を発見し
た。彼は「心の中では、十五分で決めてしまっていました」といっている。
家の購入には、ある程度の知識や選択眼は必要だが、「これは!」と思える物件にめぐ
おもむ
り合えた5、心の赴くままに決めても、後悔することは少ない、と彼はいう。
「長年の営業経験でも、チェックが厳しすぎて、いい物件を逃されてしまった人を何人か
お見受けしました。厳しく選り好みしていては、なかなかよい物件を見つけることはでき
ません」
これも真実だろう。家も人間と同じで一OO点満点はない。基本的な部分はちゃんと
チェックしなければいけないが、あとは少々の不具合があっても、自分が気に入ったもの
であれば、その気持ちを優先させたほうが間違いがない。つまり、その家で満足して暮ら
せるということだ。

物件を見る目を養わないと大損する

火曜日 , 13, 9月 2016 物件を見る目を養わないと大損する はコメントを受け付けていません。

家を買おうと決心したとき、次に何を考えるだろうか。
「どこに?」「どんな家?」「お金はどうする?」。いろいろあるだろうが、自分がこれか
ら住む家のイメージを描かない人はいないだろう。
「いまのところは天井が低くてうっとうしい。何より天井の高い家がいい」
「ペットと心おきなく暮らせる家に住みたい」
「壁がコンクリ打ちつ放しのカッコいい部屋に友だちをいっぱい呼ぶ」
Aさんのこだわりは眺望だった。最終候補に残った物件は一二階建ての新築マンション。
その地域は二階建て民家の密集地で、一階は昼間でも陽が差さずに暗い。だが、中層階以
上からの眺望は素晴らしかった。
販売会社は一階の価格をいちばん安くし、中層階は一割増し、最上階は二割増しだったo
Aさんは眺めのよい上層階を買った。
わずか一年後、事情が生じて地方へ行くことになり、売りに出したら、なんと購入価格の二割安でしか売れなかった。Aさんは頭にきたが、不動産屋から「この地域の新築マンションはそんなもの」といわ
れ、納得せざるを得なかった。
ところが、同じ時期に売りに出した一階の住人のほうは、なんと購入価格で売れていた
のである。売却価格はAさんのほうが若干高かったが、たった一年で上層階を買ったAさ
んはこ割の損をし、一階の住人は住んだ分だけトクをしたわけである。
なぜ、こんなことになったのか。
一階の部屋の価格が、このマンションの実質価値なのである。極端な言い方をすれば、
全戸がほぼその程度の実質価値しかない。実質価値で見れば、間取りをはじめスペースや
スペックが同一なら、一階も最上階も大差はないはずだ。
だが、販売会社のほうは眺めだとか日当たりだとか、東南の角部屋だとか、あらゆる違
いを実質価値に上乗せして価格を上げる。つけ加えられた部分に価値を見出せる人もいれ
ば、見出せない人もいる。
Aさんは眺望に価値を見出していたが、一階の住人は共働きの子供がいない夫婦で、
「昼間は働きに出ているから、眺めなんてどうでもいい」と考えていた。価値観は人それぞれだから、どちらがいいとか悪いとかの問題ではないが、売る側が実
質価値に付加する価値は、普遍的な価値でないこともしばしばある。
そうした付加価値が価格に少しでも反映するならいいが、新築の場合、売り手は「ここ
をまず」と、その付加価値を強調する。Aさんはそれに乗せられてしまったのだ。
多くの人は、「物件の実質価値+売り手のいう付加価値H購入価格」で納得して買って
いる。売るときも同じように評価されると思うか5だ。だが、それは錯覚である。不動産
業界では「物件価格は多くの部分が錯覚によって成り立っている」といわれている。彼ら
は意図的に錯覚するように演出しているのだ。
Aさんは、結局「高い買い物をした」ことになるが、もしそのまま住んでいたら、気づ
かなかったかもしれない。家を買うときは、「物件の実質価格+自分の認める付加価値H
購入価格」で買うべきで、安易に売り手の主張する付加価値に乗ってはいけない。